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要旨:民俗というのは民族伝統文化の体現である。結婚習俗は不可欠の部分として、独特な文化的特徴を含んでいる。周知の如く、結婚というのは夫婦となることである。血縁関係のない男女が、永続的に社会的、経済的、人間的、また生活的結びつきを持つことである。更に今の結婚の意志を固めた男女は結婚式・披露宴をあげ、婚姻届を役所に提出する。結婚習俗は即ち結婚の習俗である。それは単に結婚式ばかりではなく、結婚式前の準備の時期と結婚式後の生活の時期も含み、一生をつらぬく重要な風俗である。それによって、昔から今に至るまで多くの人々に注目されている民俗現象である。結婚すると上記のような様々な結びつきをもつ。男女が恋愛を通して結婚にいたる恋愛婚と、世話人が見知らぬ者同士を引き合わせるお見合い婚とがあり、近年では前者が主流である。婚礼は、夫婦生活という人生の新しい段階に入ったことを確認し、それを家族や親戚、友人、会社の上司、同僚など両人がお世話になった人たちに披露するために催される。初婚者の平均年齢は1970年には男性26.9歳、女性24.2歳だったのが、2010年には男性29.4歳、女性27.6歳と、晩婚化が進んでいるようである。中国と日本の文化には共通性があるとはいえ、この現象には相当の違いがある。この世界には無数の民族があり、更に民俗も色とりどりであるが、これは民俗の多様な地方性をよく説明している。それにもかかわらず、各地域の風俗が代代伝わりながら、相対的な安定性を維持している。民俗のあるものは、常に安定的な伝承を通じて残される。たとえもとの性質を含んでいなくても、その民俗の形式も後世の人に完全に継承されてくる。すなわち、民俗の特徴にはある程度の特異性と伝承性があるということである。これは、日・中結婚習俗における比較研究の前提である。 キーワード:伝統特異性伝承性日・中比較
目次 要旨 中文摘要 1. 序論.1 2. 日本における純白の結婚習俗1 2.1風俗の長い歴史 2.1.1日本神話の国産み 2.1.2平安時代 2.1.3鎌倉・室町時代 2.1.4安土桃山時代 2.1.5江戸時代~明治時代 2.2古代の主な三つの結婚形式 2.2.1妻問い婚 2.2.2婿入婚 2.2.3嫁入婚 2.3近、現代の主な二つの結婚形式 2.3.1見合婚 2.3.2恋愛婚 2.3.3結婚式の流れ 2.4不思議な風俗活動 2.4.1「奇祭」 3.中国における真紅の結婚習俗4 3.1風俗の長い歴史 3.1.1夏朝と商朝と周朝 3.1.2唐朝 3.1.3宋朝~清朝 3.2主な結婚形式 3.2.1古代の仲人婚 3.2.2現代の見合婚と恋愛婚 3.3不思議なこと 3.3.1新婦の涙 3.3.2花嫁の輿の起源 3.3.3「鬧新房」の昔話 3.3.4お茶と婚姻の関係 4. 現代の結婚習俗変遷7 4.1日本の場合 4.1.1結婚式の省略化現象 4.2中国の場合 5.中・日の結婚習俗の共通點 6. 結論9 注10 参考文献11 謝辞.12 |