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要旨
水を用いずに、石と砂によって水のある風景を表現するのは、日本庭園の中でもよく知られる「枯山水」の様式である。日本社会における枯山水庭園文化を研究するということで、日本ないし日本社会の文化も覗くことができると言える。禅宗文化は枯山水庭園が出現した最も重要な原因である。禅宗の思想とその精神は自然万物や生命の短いことを感嘆した後引き起こった重く、悲しく、暗い気持ちである。このような気持ちは日本伝統的な「物哀れ」文化と同じところがある。そして、日本の鎌倉時代の後期に禅学が流行し、禅学の影響とともに、室町時代に京都を中心とした寺院に「枯山水」が作庭された。白砂や苔と石組の単純な組み合わせを山水画に見立て、庭園の美を見出す。本稿では、日本庭園と枯山水庭園の研究を通して、日本人の繊細、真実、侘びと寂びという独特の美意識を明らかにしたい。
キーワード:日本庭園;枯山水庭園;美意識;禅の精神
目次 要旨 中文摘要 1、はじめに-1 1.1問題の提起-1 1.2先行研究 -2 1.2.1「枯山水」庭園の研究現状や研究の成果について-2 1.2.2「枯山水」庭園の発展の動向やまだ残った問題について-3 1.3研究の目的と方法-3 2、枯山水庭園-5 2.1石と砂の象徴意味-5 2.2枯山水の自然観-5 3、枯山水庭園と禅-7 3.1禅の精神-7 3.2枯山水と禅-7 4、枯山水から見た日本人の美意識-8 4.1繊細の美-8 4.2時間の美-8 4.3侘びと寂びの美意識-8 5.おわりに-9 参考文献-10 |