要旨：渡辺淳一は日本現代有名な作家であり、日本文学の「情愛小説の巨匠」と呼ばれる。彼は、医学から現代人が欲望と心の間に迷っている現状を深く描いた。現実生活で生命の意義を探求して運命と戦っていた。彼に生と死に対して深い見解がある。

　『光と影』という作品集は渡辺淳一の初期四部作の「光と影」、「宣告」「猿の抵抗」、「薔薇の連想」を収録する。『光と影』シリーズの作品により、渡辺が読者に生と死の循環を見せる。彼は文学審美活動に凡庸な世俗生活を超えさせ、文学作品を現代的な病気を治療する良い方法にしようと試みる。今まで渡辺について、死亡の美学をめぐりいろいろ研究されてきたが、本文では、渡辺の『光と影』の四つの部分における生と死への探求を論じてみる。この四つの部分における生と死の分析と対照により、さらにその「生から死、死に向けて生きた」という生と死の循環を論じる。肉体が死んだが、精神がずっと運命と抵抗し、生の可能性を探求している。

　キーワード：渡辺淳一；光と影；生と死

目次

要旨

中文摘要

1.はじめに-1

2．渡辺淳一と『光と影』について-1

2.1渡辺淳一について

2.2渡辺淳一創造の動機

2.2『光と影』の四つの部分のあらすじ

2.2.１「光と影」のあらすじ

2.2.2「宣告」のあらすじ

2.2.3「猿の抵抗」のあらすじ

2.2.4「薔薇の連想」のあらすじ

3.『光と影』における死と生への探求-3

3.1『光と影』における死への探求

3.1.1「光と影」における死への探求――落ち着いて死亡を待つ

3.1.2「宣告」における死への探求――喜びを持つ死亡を期待する

3.2『光と影』における生への探求

3.2.1「光と影」の主人公が断腕との抵抗で生への探求

3.2.2「猿の抵抗」の病人が医者との抵抗で生への探求

3.2.3「宣告」の画家が癌との抵抗で生への探求

3.2.4「薔薇連想」の主人公が梅毒との抵抗で生への探求

4. 渡辺淳一文学からの啓示-7

4.1渡辺淳一が死と生への探求からの啓示

4.1.1渡辺淳一が死と生への探求の特徴

4.1.2渡辺淳一が死と生への探求からの啓示

4.2渡辺淳一の作品の特徴

5．終わりに-8

参考文献-10

謝　辞-11