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要旨:日中両国は二千年余りの友好交流の歴史の中で、いろいろな文化交流の成果ができた。中国で生まれ日本で花開き実を結んだ茶道は日本伝統文化の代表である。茶道は中国から日本へ伝えられ、日本の伝統文化と結びついて、日本民族の独特な気質と風格が備わった。茶道は日本の宗教、芸術、哲学、社会、美学、礼儀、倫理と融合して、総合的な文化となり、日本文化の中でとても重要な地位を占めている。 茶道についての研究は日本研究のとても重要な分野である。そのうえ、いろいろな成果を取得した。茶道は世界東方の二つの民族の文化交流の結晶で、東方文化の特質をもっている。そのうえ、茶道の研究は東洋文化についての研究と離れられない。本稿は日中茶文化の交流過程、茶道の変遷及び現実生活の中での意義を探求したい。今までの方人々の研究成果を踏まえて、①茶の起源と茶道の発展、②日本茶道、③儒教、道教、仏教と茶道、④現代茶道の意義などを研究して、以下のことを成した。 茶は中国で生まれ、薬用、祭祀、食用、飲用から一種の文化となり、物質形態の中から精神の高度を昇華して、中国の儒、道、仏の各派の思想を取込んで、独特な文化茶道となった。各時代の文人や庶民は茶を飲んで、茶道を提唱していた。茶道は中国の歴史の各時代の文化、政治、経済などに深いかかわりがあって、中国社会の発展に大きい影響をあたえていた。 日本での始めて茶の輸入は漢代に遡る。『古事記』と『奥儀抄』に天皇は僧侶に茶を賜ったことについての記録がある。日本は他国の優れたところを勉強することが得意な民族で、唐の時代に数多くの留学僧を中国に派遣して、その留学僧達は先進的な科学技術や文化を持ち帰る時、茶道は仏教と一緒に日本へ伝えられた。日本の天台宗の開く始祖最澄、真言宗の空海,律宗の鉴真とも茶の実を持ち日本で栽培したという記録がある。宋代の栄西禅師がお茶に対する貢献が一番大きく、日本茶の開祖だと言われている、栄西の著した『喫茶養生記』は陸羽の『茶経』とともに、両国において最初の茶に関する本とされて、茶道の基本精神を確立した。千利休は日本茶道を民間に広げて進めて、日本民族化し、いろいろな流派としていままで伝えてきた。中国の茶は「唐の時代に巻起こって、宋の時代に繁盛する」。この二つの時代は、日本留学僧の派遣の最盛期で、日本茶道が誕生から大成まで中国文化の影響を受けていると言われている。それゆえ、日本茶道は仏教のほかに、中国の儒教や道教の精神も含まれている。「和敬清寂」と言う日本茶道の本質「和」は儒教の「中庸の道」と道教の「天人合一」と共通している。 今の日本茶道の行い方は中国と違っている。各学派は中国茶道の精神の本質についての結論はそれぞれ違っているが、境地が近い「和、静、怡、真」(庄晚芳,「茶文化浅议」)とされている。日本茶道の基本精神は「和、敬、清、寂」としている。 中国茶道にしても日本茶道にしても環境の静寂と調和、心の開放と精神の昇華を追求している。よって、茶は人間の生理の需要を満足するほかに、人間の心理的な需要を満足することもできる。現在の社会効用は以下とされている。 ①情操を陶冶する。 ②人間関係を調和する。 ③社会気風を浄化する。 今の世界は物質化となり、人間の生活の律動が速くと、競争が激しく、人心はうわついて、心理は衡を失いやすくが容易になり、人間関係は緊張に赴いた。これらはいま茶道についての研究が流行ってきた原因である。茶道を提唱し、これによってそれを発揚して広げにすべきである。
キーワード:茶道 伝統 和敬清寂 禅 文化 |